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映画『アングスト不安』の殺人鬼ヴェルナー・クニーシェックってかなりヤバかった

 

    

映画『アングスト不安』の殺人鬼ヴェルナー・クニーシェックってかなりヤバかった

 

映画『アングスト不安』の殺人鬼ヴェルナー・クニーシェックってかなりヤバかった

映画『アングスト不安』の殺人鬼ヴェルナー・クニーシェックってかなりヤバかった

 公開まもなくして、ヨーロッパ全土で、公開禁止となった映画『アングスト不安』。

元々1982年に公開されたものを2020年に再上映することとなった。

実際に観たが、なかなかの生々しさで、異様な映画だった。

だが、この殺人鬼ヴェルナー・クニーシェックが起こしたアルトライター一家惨殺事件は、映画以上にヤバかった。

そのヤバさの2つの理由を解説するぞ。

 

( こんなことが分かります)

✔ アングストの殺人鬼がヤバい理由

 

殺人鬼ヴェルナー・クニーシェックってかなりヤバい理由

 

独特な演出のアングスト不安のワンシーン

独特な演出のアングスト不安のワンシーン

(C)1983 Gerald Kargl Ges.m.b.H. Filmproduktion

 

オーストリアの殺人犯で、同国の犯罪史の中でも一際危険な人物の1人と言われている人物。

約3人を殺害したとのこと。

この人物がどれだけヤバいかと言うとこうだ。

 

  • 動物虐待で目覚める。
  • 15歳の時に母親を滅多刺し。
  • 他窃盗や殺人未遂等いろんな罪を重ねる。
  • 16歳の時で7回の有罪判決。

 

この部分は、映画の冒頭と被るが、紛れもない事実。

16歳で7回は、かなりの異常。

 

この中に映画の最初の殺人未遂も入っている。

たまたま見かけた家で、出てきた老人の女性を撃つという異様な殺人。

まさに衝撃的…

 

息を吸うように犯罪を犯していたようだ。

 

だが、その他の部分がかなりヤバかった。

  1. 実際の事件は映画よりも残酷。
  2. 刑務所制度に影響。

 

この2つは、特にヤバい。

実際の事件は、映画内の出来事が生温く感じる程の猟奇的な事件なんだ。

 

映画では詳しく語られてないが、刑務所制度に影響を及ぼした。

ヴェルナー・クニーシェックの犯した殺人により、精神異常者の殺人が見直されている。

 

それでは、この2つの事についてもっと掘り下げてみよう。

 

 

・映画『アングスト不安』のメインの事件は、映画以上にヤバかった。

ヴェルナー・クニーシェックが起こした最後の事件であるアルトライター一家惨殺事件。

映画の中で、家に侵入し、車椅子の息子と母親、妹を殺した事件。

 

実は、映画と実際の事件では、かなり違っていた。

それも実際の事件の方が酷い…

それでは、映画と実際の事件を比較してみようと思う。

 

アルトライター一家惨殺事件の映画と実録の比較

 

映画)

1階の裏玄関(キッチン近く)から侵入。

車椅子の息子を風呂場で溺死。

母親は、持病の関係でショック死。

妹は、滅多刺しで死亡。

 

実際の事件)

バスルームから侵入。

母親の前で息子を素手で拷問して絞殺。

母親を引きずり回して拷問し、その3時間後に縄で絞殺。

妹は、約7時間から11時間に亘って拷問を受けた後、絞殺。

 

え?実際の事件の方が異常なほどひどいんだが…

 

母親に見せつけながら、息子を殺すというのは、映画の中では、叶わなかったようだが、実際は、しっかり実行できていたようだ。

 

映画では、それなりに時間が経過していたが、実際は、かなりの時間拷問を楽しんでいたよう。

妹に至っては、ミミズ腫れ、出血、数十の火傷の跡など凄まじい拷問の後があったみたい…

妹には、婚約者がおり、妹が死ぬ前に電話があったそう。

 

婚約者は、会おうという連絡をしたが、「時間が無く、会えそうにない」と断っていたとか。

これが、妹が生前残した最後の言葉。

 

一家が飼っていた猫もいたみたいで、その猫も殺害している。

もう一人下宿していたお手伝いさんの女性がいたそうだが、たまたまその時家にいなかったため、殺されずに済んだ。

 

因みに共通する部分もある。

最初の息子を襲う部分や途中で母と妹が帰ってきた所は、一緒のようだ。

死体のそばで眠ったことも一緒。

他には、殺害後に車のトランクに死体を詰めて、レストランに行ったのも一緒。

 

ただ、映画のようにたまたま警察が通りかかったのではなく、実際は、従業員が不審に思って、通報したとのこと。

その理由が多額の現金を持っていて、黒い手袋をずっとつけていた。

それにずっと席を立たずにいたらしい。

怪しさ満点だね。

 

・刑務所制度に影響を与えていた。

当時の法務大臣クリスティアン・ブローダは、

「クニーシェックが1975年1月1日以降に有罪判決を受けていればこの事件は起こらなかったであろう」

と言っており、「精神障害」の基準がより厳しくなったそう。

 

まさしく刑務所制度の精神障害に影響を与えているね。

 

どのようになったかと言うと、刑期満了を迎えたあとでも囚人を精神病院に収容できるようにした。

今までは、そのような措置はされておらず、刑期が終わったら、普通に釈放されていた。

精神障害者や再犯の危険がある者が含まれる可能性がある人物は、専用の施設で服役することとなるんだ。

 

要するに外に出さないようにした。

こうすることにより、痛ましい事件がまた、起こらないようにしたんだ。

終身刑後の1983年、スタイン刑務所からの脱走を試みるが失敗したそう。

 

また殺人の衝動に駆られてしまったのだろうか…

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おまけ)何で公開禁止となった??

 

アングスト不安の独特なカットパート2

アングスト不安の独特なカットパート2

(C)1983 Gerald Kargl Ges.m.b.H. Filmproduktion

 

公開まもなくして、ヨーロッパ全土で、公開禁止となったが、その理由は何か。

そもそも内容がかなり生々しく、リアル。

それに加え、欲求のために殺す異常さ。

 

さすが実録スリラー。

これが、公開禁止になった理由だ。

 

mobile.twitter.com

実際に見てみたが、独特なカメラワークと純粋に殺人衝動を満たしている感じは、かなり猟奇的。

侵入の仕方、殺し方などほんと生々しかった。

一度観たら、忘れられないものがある。

 

新たに公開されたとなった時、以下のような注意書きがあった。

「本作は、1980年にオーストリアで実際に起こった事件を描いております。

当時の司法制度では裁ききれなかった為に発生した事象であり、本映画をきっかけとして以降大きく制度が変わりました。

劇中、倫理的に許容しがたい設定、描写が含まれておりますが、すべて事実に基づいたものであります。

本作は娯楽を趣旨としたホラー映画ではありません。特殊な撮影手法と奇抜な演出は観る者に取り返しのつかない心的外傷をおよぼす危険性があるため、この手の作品を好まない方、心臓の弱い方はご遠慮下さいますようお願い致します。

またご鑑賞の際には自己責任において覚悟して劇場にご来場下さい」

 

かなりインパクトのある注意書き。

軽い気持ちで観ないでね、観る場合には自己責任でと念押しされているあたり、この作品のヤバさが滲み出ている…

 

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