ネタバレあり)ケン・マイルズの死亡の理由は?死亡後に後継機が製作されていた
終盤、ケン・マイルズはテスト走行中に死亡。
映画では、ブレーキが原因で横転し死亡していたが、実はかなり端折っていた。
実際ブレーキが原因かどうかではなく、車後部の構造により揚力が働いたための方が近い。
実際、事件後にフォード車が車の後ろのブレットバン型の形が空気力学的に過剰な揚力を産むと発表している。
実際のケン・マイルズの死亡理由を車の構造上の観点などから詳しく解説していくぞ。
その後の後継機フォードGT40Mk IVについては、ケン・マイルズの言った事が実現することとなる車なんだだ。
その前のル・マンでの死亡事故も紹介しよう。
( こんなことが分かります)
✔ ケン・マイルズの死因とその時の事故を解説。
ケン・マイルズの死亡の理由は?
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
実際のところ原因は不明だが、映画のように高速走行中に死亡したのは確かだ。
だが、ルマンで優勝したフォードGT40Mk Ⅱでのテスト走行後での走りだったことやブレーキが利かなかったかどうかは、本当かどうかわからない。
急に制御が効かなくなり、コースアウトし、横転…発火してそのまま死んでしまった。
その制御が効かなくなった原因は分かっていないものの、その後フォード車が車の後ろのブレットバン型の形が空気力学的に過剰な揚力を産むと発表。
その辺の形などを修正した「フォードGT40Mk IV」が作られたことから、車の形状的な問題で揚力を産み、車が浮いてしまい、横転してしまったのではないだろうか。
実は、フォードGT40Mk Ⅱは、ケン・マイルズ以外にも死亡事故があった背景もある。
ケン・マイルズが走行中に事故を起こした原因は不明。
ブレーキが原因ってと一言で言えない。
乗っていた車「フォードGT40Mk Ⅱ」テスト走行車の後ろ側が空気力学的に揚力を産む形となっており、そのせいでブレーキ等の制御が効かなくなり、事故になった可能性が高い。
実は映画はかなり端折っていた!?ケン・マイルズの死亡時の状況
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
映画では、砂漠みたいなところで走行中にブレーキの故障のようなシーンがあり、制御を失い、車が横転。
そして、ケン・マイルズは死んでしまう。
だが、これはかなり端折っていた。
実際はこうだ。
1966年のル・マン終了から約2か月後。
1966年8月にマイルズはカリフォルニアのリバーサイドサーキットにて事件は起きた。
GT40の改良型プロトタイプであるJカーのテスト走行に参加していた。
このテスト走行の目的は、ブレッドバン型の後部を特徴としした空力理論と車の軽量化と強化の両方を目的としたテストであった。
このブレットバン型というのは、このような感じだ。
coachbuild.comより引用
一日中テストした後、1.8kmの終わりに近づいた頃、車が最高速度200マイル以上出た時の下り坂。
突然車がコースアウトしてひっくり返り、横転。
その時発火してしまい、そのまま即死となってしまった。
映画では、なんか息抜きに走らせてる感があるが、1日中テスト走行という仕事を終えた後に走った後の出来事。
ブレーキの故障のような演出があるが、実際故障したかは不明で、その後フォード車は、車の後ろのブレットバン型の形が空気力学的に過剰な揚力を産むと発表していることから、車のトラブルであることは間違いない。
ケン・マイルズの死亡事故の前と後…修正されたフォードGT40Mk IVが誕生
フォードGT40Mk IVが作られるきっかけになったのは、2つの死亡事故。
一つは、ル・マンで起こった雨天でのスリップ事故。
もう一つは、映画でもあったケン・マイルズの死亡事故だ。
ル・マンで起こった雨天でのスリップ事故について)
実は1966年のル・マンでのレース中に「フォードGT40Mk Ⅱ」での走行中ウォルト・ハンスゲンというドライバーが雨天の中、ハイドロプレーニング現象によりスリップ、クラッシュする事故が発生していた。
その時、ドライバーは即死だった。
その後、映画のようなケン・マイルズの死亡事故が起こり、ロールケージ(車の横転時などにドライバーが負傷したり死亡したりするのを防ぐフレーム)を車に取り付けたり、空気力学的に形などを修正された。
その結果、「フォードGT40Mk IV」が製作。
このフォードGT40Mk IVは、1967年のセブリング12時間レースと1967年のル・マン24時間レースで連続優勝した。
この1967年の大会に優勝するためだけに作られた特殊な車なんだ。
この車のシャーシは、アルミニウム製で135キロも軽量化がなされていた。
そう、ケン・マイルズが映画の中で「アルミニウムにして軽量化すれば、もっと速くなる…」を実現させた車なのだ。
映画の最後の「その後、2つの大会で優勝した…」というのは、このフォードGT40Mk IVだ。