機能?経験?プロしか知らない3DCGモデラーに必要な技術
(更新日: 2020/02/06)
3DCGデザイナーの職種のうち3DCGモデラーに必要な技術とはなんでしょうか。
モデリングの経験?それとも3DCGソフト、illustratorやPhotoshopの機能??
ということで、元3DCGデザイナーが実際こういう技術が必要だなと思った事、実際に上司に言われて成長した内容を書いていこうと思います。
自分は、maya使いだったので、ソフトはmayaを前提で話させて頂きます。
( こんなことが分かります)
✔ 3DCGモデラーに必要な技術の5つ
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3DCGモデラーに必要な技術
いらすとやより引用
3DCGモデラー必要技術1)Adobe Photoshopとillustratorをマスターする
テクスチャ作成に使うことが主な使用用途ですね。
Photoshopがメインで使用し、看板などillustratorの方が速そうなテクスチャであれば、illustratorの方を使用していきます。
お互い互換性があるので、Photoshopで作業してillustratorの方持っていくなどしたりしますね。
他にもillustratorで新人のインターン資料を作成したりと資料作成にも使ったりしました。
こんな記事もどうですか?)
- どういった事が出来ればいい?
基礎的な操作が出来ることはもちろん、基礎的な機能の使い方をマスターしていれば十分です。
例えば、切り抜きツールだったり、ノイズ等のフィルター機能だったりですね。
切り抜きはよく使ったりするので、しっかり覚えた方がいいですね。
あとは、ショートカットキーを多用して、効率を高めましょう。
下記にショートカットキーの一覧が乗っているサイトのリンクを貼って置きます。
参考記事)Adobeこ公式サイトからPhotoshopillustratorとは??
Photoshop CCとは? | Adobe Creative Cloud
Illustrator CCとは? | Adobe Creative Cloud
参考記事)Photoshopショートカットキー一覧
3DCGモデラー必要技術2)資料集めのやり方
これは、基本にして誰しもやることです…だからこそ重要でしっかり身に着けておきたい技術ですね。
ここを怠っては、いざ作業するとなった時、どうしても形を分からない部分が出てきて、また資料を集め直すということになり、無駄な時間を費やしてしまいます。
といってもネットでググって調べればいいのでは??と思うと思いますが、その通りですね。
結構インターネットには、様々な資料があるもので、物の構造を説明するGIFを大量に載せているサイトなど様々なサイトがあります。
あとは、ネットで調べても出てこない場合は、本等の資料を購入する場合もあります。
ここの細かい部分がみたいのに、どうしてもその資料がなかったり、規制がかけられていて、詳しい情報がネットに乗っていない…ということもあります。
ここ最近では、電子書籍が普及しているので、店頭に行かなくてもすぐに購入が出来ます。
(ほんとに便利になりましたねぇ…)
特に如何に速く、大量の資料を集められるかが肝ですので、しっかり経験を積みましょう。
前もって、そういったサイトを確保していくというのも手ですね。
モデリングする資料の他、色々な作り方の資料も集めておいた方がいいですね。
自分では、思いつかないツールの使い方だったり、組み合わせ方、よく使い方の分からないツールがあったりしてそのツールを使っている動画など新たな発見が多数あったりします。
それを参考に勉強してより3DCGソフトの理解を深める事…
これは、3DCGモデラーとしてではなく、3DCGソフトの理解を深めるという意味で必要な技術です。
時には、プラグインを使った動画もあり、それがとても使えるものだったりする場合がありますので、3DCGモデラーとして技術力を高めるためにも是非探してみましょう。
3DCGモデラー必要技術3)3DCGソフトの機能をどれだけ使いこなせるか
押し出しやベベルといったモデリングでよく使う基本的な機能のほかに様々な応用(例えば、上記の機能の設定をいじってやると、様々な使い方が出来ます。)であったり、マイナーな機能、無料プラグインの使用といったことで、より3DCGソフトの知識を深めて、使いこなす事が必要とされる技術です。
ここで注意したいのは、ぶっつけ本番で応用してみない事です。
自分の失敗談ですが、ぶっつけ本番でいつもやらない機能の応用、機能の設定を結構いじってみた事がありました。
3DCGというのは、3次元なので、表面上では綺麗にできてても、裏側がごちゃごちゃ…っていうことが最初の頃はありました。
その原因として、今話したいつも使わない機能の応用や機能といったものをぶっつけ本番で使ってしまった事なんです。
そのせいで、修正を余儀なくされかなりの時間がとられる上、元の綺麗な形に戻すのにも時間がかかるので、かなりのタイムロスになってしまいました。
いつも使わないツールを使う際は、
- 前もって違うオブジェクトで練習してみる
- そのツールを使う前のオブジェクトをどこかにコピーして隠す
- データ自体を別名保存する
といった対策をとることをオススメします。
この失敗でやり直すって作業がかなり凹む上にテンションも下がってしまいますので、是非気お付けましょう。
3DCGモデラーとしては、ツールを使いこなす技術がなければ、話にならないので、しっかりとツールの使い方を覚えて、使いこなせるようにしましょう。
プラグインって??
ソフトウェアの機能を追加、拡張するためのプログラム。
MEL は(UNIX のシェル スクリプトの流れを受け継いでいるmaya専用の言語)で書かれた言語が中に入っており、簡単に拡張が可能になります。
ただ、ソフトのバージョンによっては、対応していなかったりするので、仕事で他会社に渡す際は、使用を控えた方が良いでしょう。
因みに対応していない場合、そのデータを開いたら、そのプラグインで追加した機能を使用したオブジェクトがバグ(消えていたり、何かアクションを起こすとぐちゃぐちゃになったりと様々)ったり、最悪の場合は、致命的なエラーが出て、落ちる可能性があるので、注意しましょう。
3DCGモデラー必要技術4)如何に速く、正確に作るか
時間は有限で、ゆっくりモデリングしては目標のものは完成することはないですよね?
なので、いかに早く、正確に作れるかがモデリングする際には重要な技術です。
ではどういった手段がある??ということで
- 手の動きを純粋に早くする
- ショートカットキーを多用若しくはショートカットキーの編集
- モデリングの経験を積む
- 3DCGソフトの機能の把握と理解
1、手の動きを純粋に早くする
これは、文字通り物理的に早くするということですね。
こう簡単に書いていますが、手の動きを早く動かして作業するのは純粋に疲れますし、慣れていないと失敗もしやすいです。
それに機能や経験がないと、結構悩んだりしてしまうので、自分のペースでちょっとずつ早くしていくのがベストです。
2、ショートカットキーを多用若しくはショートカットキーの編集
いちいちコマンドを探して、クリックしていては、時間のロスに繋がります。
そうしたことを防ぐためにもショートカットキーを多用するのがいいでしょう。
他にもmayaの場合ですが、ショートカットキーを編集することもできますので、自分好みによく使うコマンドを空いているショートカットキーに割り当てて使用しましょう。
因みにmayaの場合は、使うコマンドを登録バーに登録できたりするので、頻繁には使わないけど、たま~に使うコマンドをそこに登録して探す手間と時間を節約しましょう。
参考記事)Autodesk社Mayaの全てのショートカットキー??
Maya のすべてのホットキー | Maya 2018 | Autodesk Knowledge Network
参考記事)Autodesk社Mayaショートカットキーの編集
ホットキー エディタ(Hotkey Editor) | Maya 2018 | Autodesk Knowledge Network
3、モデリングの経験を積む
モデリングの経験を積み、実際の作業スピードを速くするほか、物量も同時にこなすということなので、機能を使い慣れる事ができます。
それに、実際モデリングするとき、この形はこのパターンが速いなとか形を見て、どのパターンにするかを自分の頭で検索をかけることができます。
これは、経験がなせる業でとても重要な技術なので、是非経験を積みまくってください。
4、3DCGソフトの機能の把握と理解
3のモデリングの経験を積みつつ、これを併用するのがオススメです。
特に機能をしっかり把握するには、経験を積みつつ、実験だったりするのが身につくという点では、一番の近道です。
人に教えて貰えれば、速いのですが、自分で悩んで分かった時と比べると忘れやすい傾向にありました。
自分がそうでした笑
そういう時は、メモ帳なりスクショなり撮って、やり方をメモしておくことをオススメします。
効率いいモデリング手順というのは、もっと先、こう作れば修正しやすい若しくはこういうリテイクも対応できるという考慮した効率いいモデリング手順になっております。
こういった技術は、どうしても経験を積んだりしないといけないので、時間はかかってしまうのですが、必須な技術なので、是非みにつけましょう。
3DCGモデラー必要技術4)物の形をいかに早く正確に捉えられるかが肝
必要性については上記のモデリングする際に重要な知識の「物、人の構造をしっかり理解すること。」で説明しているのでここでは省きます。(下記に参考記事として載せてあります。)
ではどうすれば?というのは、知識を蓄えとくという方法があります。
知識を蓄えれば、作業する際に調べる手間が省け、より早く作業することが出来ます。
若しくは、前もって様々な物の形の構造の資料を集めるという方法もあります。
資料の構造の資料を前もって集めておけば、作る際、「資料集め」の手間が省けてより早く作成することができます。
他にもほんとに分からないときは簡単なデッサンをしてみて、形の整理をしてみるのもいいでしょう。
実際、自分がモデリングしているとき、この世の中にはない謎技術を使った機械のモデリングをしたときは、実際デッサンして整理しつつも、過去モデリングしたときの知識やその物の構造を勉強したときの知識を使いながら、なんとかモデリングしました。
実際世の中にあるものだけを作る…というわけではありません。
設定資料を作った人の意図を読み取りつつ、作るには、まずこういった知識が頭に入っていなければなかなか作れません。
なので、しっかり理解することをオススメします。
ということで、物の形をいかに早く正確に捉えることができれば、全てのものを作れると言ってもよいでしょう。
おまけ)元3DCGモデラーから…
モデリングの経験やら機能の把握での色々な実験だったりと地味なことばかりですが、一つ言えるのが、実際自分が苦労してきたことは早々忘れないと言う事です。
沢山苦労して悩んで…それでなんとか理解したり、できた物はほんとに忘れないものです。
実は仕事で10人近くで秋葉原の町大体中心から30キロ四方の街全体像を2カ月かけて作ったことがあります。
その秋葉原の街を作った半年くらいたったころ、実際殆ど行った事ない秋葉原の街の道が手に取るように分かったのは、自分でもびっくりしました。
ここ曲がったら、何々があるとかここにあのでっかい建物があって、看板が…等
自分が苦労した経験は、自分の知識や技術としてしっかり身に着くので、人一倍苦労していくことが技術、知識を身に着ける近道でしょう。
3DCGモデラーに必要な技術…まとめ
必要な技術は計5つです。
- Adobe Photoshopとillustratorをマスターする
- 資料集めのやり方
- 3DCGソフトの機能をどれだけ使いこなせるか
- 如何に速く、正確に作るか(重要)
- 物の形をいかに早く正確に捉えられるかが肝(重要)
特に4番5番は重要でここが出来ていれば、一目置かれるレベルでできている人がなかなかいない。 (自分が新人研修中にここが出来ている人が誰一人いなかった…)