VFXアーティスト(3DCGエフェクター)に必要な技術とは?
VFXアーティスト(3DCGエフェクター)になってみたいけど、どういった技術が必要なんだろう…何を磨けばVFXアーティストになれるんだろう…って思っていませんか?
自分自身VFXアーティスト(3DCGエフェクター)ではなく、作ったことあるっていったら、簡単な爆発とか雲とかです。
それでは、あんまり信用にならないと思うので、今回は、専門学校の先輩でスクエアエニ〇クスでVFXアーティストとして働いている先輩の話も元にVFXアーティスト(3DCGエフェクター)に必要な技術はこれだ!というのを紹介していこうと思います。
( こんなことが分かります)
VFXアーティスト(3DCGエフェクター)に必要な知識とは何か? - 映画の部屋
VFXアーティスト(3DCGエフェクター)に必要な技術
VFXアーティスト(3DCGエフェクター)とは、煙や爆発などのeffect系を専門に作る人達で、業界によって必要とされるスキルが変わっていきます。
学校の卒業生でVFXアーティストをやっている先輩や自分の作った体験を活かし、その技術計5つを書いていきます。
まずは独学で3DCGをやってみようかなという方へ>>独学で基礎から学べる!無料の3DCGソフトオススメ5選
・3DCGエフェクターの必要技術1)使用ソフトの技術
簡単に言うと、ソフトを使いこなせるかどうかという事。
いわば、ソフトの熟練度的なものですね。
因みにこれをどうやって図るかって言ったら、ポートフォリオではかられます。
ここでいう使用ソフトは、業種によってまちまちになってきます。
例えば、リアル系の映画であれば、houdini 3dなどの専用のソフトで爆発や川の流れ、滝、破壊系のeffectを作るのがメインってことが多いです。
after effectも必要な場合も出てきますが、あくまでメインはhoudini 3dなどの専用ソフトでしょう。
イメージ的には、3DCGモデラーが求められるスキルで、maya、3dsmaxの他にPhotoshopが入っている感じですね。
逆にafter effectがメインに使ってほしい会社もあります。
ゲーム業界などは、after effect、Photoshopなどの画像加工ソフトを必須スキルと置くところが多いです。
それとプログラミング系のソフトのUnityも必須の場合があります。
ただ、例外もあり、ファイナルファンタジーレベルになると、after effectで作れる部分とhoudini 3dやRealFlow(流体系(海の波とか飛沫などの流体系が得意なプラグインソフト)、FumeFX(煙系が得意なプラグインソフト)といった様々なソフトの技術を中途採用では求められたりします。
さすがに新卒でこれらのソフトの技術は、求められませんが、主に美的感覚、デッサン力に3DCGソフトなどで作られたポートフォリオで見られたと言っていました。(専門学校の先輩の体験談)
✔ チェック!
RealFlowとは?
他の3Dソフトと組み合わせて、流体、水面、流体と個体の関連した動き(川に木が流れるのとか)などのダイナミクスが作れる。
mayaや3dsmaxの他Cinema 4D用も出てきています。
※Cinema 4Dは、mayaなどと同じプロ仕様の3DCGソフトで、製作会社が違います。
実写映画のウォッチメンやアベンジャーズに加え、アイスエイジ4など3D映画にも使われています。
FumeFXとは?
火や煙、爆発系のeffectを得意とするソフトで、3dsmaxやmayaなどのプラグインソフトです。
mayaなどの中に入っている爆発系をつくるよりこっちのFumeFXの方が断然速く、作りやすい上、使い勝手がいいようです。
公式サイト)
簡単なまとめ)
リアルな映像業界…houdini 3dなどのeffect作成技術
ゲーム業界…after effectなどの編集&effect作成ソフト+Unityなどのゲーム開発系プログラミングソフトの技術
※どの業界も例外があり、映像業界でもafter effectを欲したり、ゲーム業界でもhoudini 3dを欲したりする。
分かりやすいように上記のように簡単にまとめてみました。
リアル系なのかそうでないのか…どの業界なのかによって使うソフトを厳選していくのがいいでしょう。
このように業種によって様々なソフトの技術を要することになっています。
✔ チェック!
houdini 3dとは?
様々なVFX、ダイナミクス関連に力を入れており、キャラクターのモデリングやアニメーションなどもできる総合ソフト。
一番の特徴は、ノードというワークフローで、各作業工程をノードという線で関連付けられた表で表しているところです。
特にVFXの部分だったり、ダイナミクスの部分は、mayaや3dsmaxよりも使い勝手が良く、様々なことが出来るようになっています。
mayaと3dsmaxって?や違いについてはこちらの記事で▶️MAYAと3DSMAXの大きな特徴は?
例えば、車が壁に激突して凹んだ感じや破片が飛び散る感じなどこういうことはmayaや3dsmaxでは、かなり難しいです。
それこそ専用のプラグインを数カ月かけて開発するレベルでやらないといけないレベルです。
他にも地面が崩れ落ちる描写といった複雑な物理演算を必要とするものもhoudini 3dで可能となっています。
下記の公式サイトには、どういったことができるかというチュートリアル動画があるので、興味を持った方は、見てみるといいでしょう。
・3DCGエフェクターの必要技術2)使用ソフトの数値の感覚
これは、前回のVFXアーティスト(3DCGエフェクター)に必要な知識とは何か?でも話したんですが、専用ソフトのレンダリングにはそれなりの時間がかかってしまいます。
それは、会社が使っているパソコンがしょぼいとかそういうレベルではないんです。
よりリアルなものを作ったり、物量が増えれば増える程にレンダリングの時間が何倍にも膨れ上がっていきます。
そこで、問題になるのは、数値の感覚が身についているかどうか。
例えば、ぼかしを入れたいとなった時の話をしましょうか。
5だと丁度いいと何となく数値の感覚がついているのと。
初めて触るからとりあえず、3くらいでやって、次に7くらいでやってみようと実験しながら、やった場合。
この時だと断然前者の数値の感覚が身についている方が速いですよね?
今回の例は、ただ単にぼかすだけの作業なので、実質ほぼ差はないですが、これが、1回のテストレンダリングに数十分かかるものであれば、この部分はかなり死活問題になってくるんです。
自分のこの部分で苦しめられた経験があります。
それは、3Dで雲を作ってくれと言われた時なんです。
初めて作るものですから…当然数値の感覚なんて身についていないんです。
その為、レンダリングしては数値をいじって、レンダリングしては数値をいじっての繰り返しをしていました。
レンダリング時間は、大体15分~20分。
自分は、空いてるパソコンがあったので、数台使ってテストを繰り返して、終電ギリギリまでやってた経験があります…
今では、これがもし数値の感覚が身についていれば、違っていたなぁと思ってます。
ただ…この部分は、とても時間がかかるのも事実。
数値の項目は、1個だけじゃなく複数…数十個レベルであるので、この数値とこの数値をこのくらい上げるとどうなるかなどの感覚もつけなきゃならないんです。
その為にも物量をこなし、レンダリングしてその画像に「項目1の数値、〇〇、項目2の数値、〇〇」とデータを取って、いくのをオススメします。
・3DCGエフェクターの必要技術3)プログラミングの技術
上記の使用ソフトの技術でも話はありましたが、プログラミングの技術も必要になっていきます。
ゲーム業界では、プログラミングソフトのUnityの技術…扱えるかどうかも必須スキルとしてあり、実際の求人もそのような記載があるところが結構多いです。
その為にもプログラミングソフトの勉強も必須となります。
※業種にもよりますが
今言ったゲーム業界の話では、Unityのソフトを使うから必須ですよ。と言ったんですが、他の業種でも必要になってくる場合があります。
例えば、映像業界。
after effectもプラグインを入れたりして拡張することが可能です。
houdini 3dとかもそれが可能で、自分でちょっと書き換えて使ったり、after effectの高度な使い方として、プログラミングして打ちながら、編集したりする場合もあります。
働いていた現場で、他の会社と合同で作った時にそうしている風景を見て、驚いたことがあります。
このようにVFXアーティスト(3DCGエフェクター)もプログラミングの技術が必要になっていきます。
・3DCGエフェクターの必要技術4)アニメーションの簡単な技術
VFXアーティスト(3DCGエフェクター)なのにアニメーションの技術なんているの?って思うと思いますが、必要です。
アニメーション(モーション)というのは、静止画を高速で入れ替えてやる仕組み…ようはパラパラ漫画の仕組みなんです。
effectって実際どうやって出力されると思います?
それは、アニメーションと同じで、静止画の連番で出力されます。
それを他の素材と合わせて編集される…そうアニメーションと同じやり方なんです。
同じやり方なのに、アニメーションの知識だったり技術は要らないよ。…とはなりませんよね?
アニメーター程突っ込んだ技術は必要ないにしろ、簡単な…原理だったり、技法のことなどしっかり習得しておく必要があります。
それと理由はもう一つあります。
ポートフォリオの存在。
ポートフォリオに載せるものとしては、大体デッサンだったり映像を入れたりします。
その映像は、ただのサンプルのようなeffect単体よりもキャラクターがいて、何かしらのアクションをさせつつのeffectの方が断然評価は高いです。
就職を考えているのなら、そういう点も考えなければならず、必然的にアニメーションの技術が身についていくんです。
・3DCGエフェクターの必要技術5)モデリングの簡単な技術
アニメーションの技術と同様にモデリングの技術も必要になってきます。
ただ…簡単なモデリングの技術ですが。
リアル系だと車が壁などに衝突したときに凹んだ感じやガラスなどの破壊系にモデリングの技術が関わっていきます。
アニメーション程関わってきませんが、多少は関わってくるので、モデリングの技術もないがしろにせず身につけておきましょう。
VFXアーティスト(3DCGエフェクター)も目指そうと思っていたが、他の職種も気になるんだよなぁと思っている人へ…
3DCGモデラーになりたい方へ>>独学はいける?元プロが教える3DCGモデラーになるための方法
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VFXアーティスト(3DCGエフェクター)に必要な技術とは何か?のまとめ
- 使用ソフトの技術
- 使用ソフトの数値の感覚
- プログラミングの技術
- アニメーションの簡単な技術
- モデリングの簡単な技術
映像業界
- FumeFX
- RealFlow
- houdini 3d
- after effect
が必要とされることが多い。
ゲーム業界
- after effect
- Unity
が必要とされることが多い。
※例外もあります。