2回鑑賞してより楽しめる面白い作品…鑑定士と顔のない依頼人(感想、結末、裏話)
映画.com鑑定士と顔のない依頼人の作品情報より引用
(C)2012 Paco Cinematografica srl.
本作はサスペンス・ミステリー映画ジャンルのミステリー映画にあたる。
- 2回鑑賞してより楽しめる面白い作品…鑑定士と顔のない依頼人(感想、結末、裏話)
- 複数の伏線と衝撃の展開に固まってしまった衝撃作品…復讐…
- ヴァージル・オールドマンという印象的な主人公
- 謎多き依頼人のクレア・イベットソン
- 途中初心な恋愛にドキドキさせらた後、放心状態に陥る
- 余談、裏話…
- 結末~
キャスト
ヴァージル・オールドマン…ジェフリー・ラッシュ
ロバート…ジム・スタージェス
クレア・イベットソン…シルヴィア・フークス
ビリー・ホイッスラー…ドナルド・サザーランド
フレッド…フィリップ・ジャクソン
あらすじ~
ヴァージルは美術鑑定士として成功を収めていた。
だが、女性と接するのが非常に苦手で、女性を目の前にすると気分が悪くなる為隠し部屋に大量の女性の肖像画を飾り鑑賞するという奇妙な性癖を持っていた。
ヴァージルは女性の肖像画は自身が開催するオークションでビリーと共謀し、格安で落札していたのだった。
ある日ヴァージルのもとに、電話を通じて依頼が入る。
依頼内容は両親が死去したので、両親が収集していた美術品を競売にかけて欲しいというものだった。
依頼人の邸宅には確かに様々な美術品が置いてあったが、当の依頼人であるクレア自身は姿を表さなかったのであった…
個人的評価…10/10
ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では作品賞、監督賞、美術監督賞、衣裳賞、音楽賞を獲得
ナストロ・ダルジェント賞では音楽賞と作品賞を含む6部門を獲得
イタリアゴールデングローブ賞では撮影賞と作曲賞にノミネート
映画.com鑑定士と顔のない依頼人の作品情報より引用
(C)2012 Paco Cinematografica srl.
一文感想 ↓
複数の伏線と衝撃の展開に固まってしまった衝撃作品…復讐…
まず一言、なんの予備知識も入れずに観て貰いたい。
その後、こういったレビュー記事を観て貰うとより楽しめると思う。
レビュー記事を読んで、再度視聴してみると、また違った面白さに出合うことであろう。
2回目は、主にミステリー映画である今作の伏線の確認だ。
それを確認しながら、再視聴すると同じシーンでもまた違った感じ方が出来て、面白い。
気難しい鑑定士ことヴァージルは、真面目そうに見えて、ちょっとズルして様々な作品を収集している収集家でもある。
そこに何故か顔を見せたがらない依頼人が現れることで一遍する…途中は初心なストーリーだなと思って観ていたんですよ。
初心な恋愛ものだと思いながら観ていて、同時に感じだのは不思議な感じだなぁと思う感情。
だが、ジャンル的には恋愛&ミステリー作品ということで、観ている途中、ただの恋愛ものではない違和感のようなものが所々あったんです。
クライマックスには、まさかの展開で、所々の違和感がラストの20分程でドンドン紐解いていく感じは、観ていて鳥肌級でしたね。
そうして、これはなかなか忘れることのできないラストとなること間違いなしですね。
個人的には、もう一度結末を知ったうえで見ると、また違った面白さを発見できる映画でもある不思議な映画でもあるというべきでしょう。
そして、1文感想に書いた復讐と書いた意味は、一番下の結末にて詳しく書きます。
ラストが忘れられない映画を観たいという方、面白いミステリー映画を観たいという方は特にオススメだ!
下記詳しい感想 ↓
映画.com鑑定士と顔のない依頼人の作品情報より引用
(C)2012 Paco Cinematografica srl.
ヴァージル・オールドマンという印象的な主人公
ケータイや電話を触る時や食事の時には基本手袋をしないと気がすまないが、自分がほれ込んだ作品は、素手で優しく触る。
これが、ヴァージルが気を許したというサイン…
鑑定士をやっており、どこか気難しい部分がある。
そんな気難しくも性格にどこか難のありでいて、真面目そうに思えるが、不正をして自分の好きな作品を仲間と共に収集している。
そんな欲望に何処か忠実なヴァージルが顔を見せたがらない依頼人と出会う。
そんな彼がどんどん変わっていく様をじっくり楽しんでほしい。
自分も彼が徐々に変わっていき、初めての恋という名の初体験に胸を躍らせてる姿は、どこか幼い少年に思えてきて、こっちも全力で応援してしまいそうな程。
映画.com鑑定士と顔のない依頼人の作品情報より引用
(C)2012 Paco Cinematografica srl.
謎多き依頼人のクレア・イベットソン
広場恐怖症という変わった症状を抱えており、長年引きこもっている女性で、作家で成形を立てている。
最初は、誰とも会わずに頑なに誰とも会うこともなく、使用人ですらあったことがないという人物。
そんな人物だからこそ女性が苦手なヴァージルが興味をそそられる結果になった。
そして、どこかヴァージルと共通点があることに気が付いていたのだろう。
例えば、ヴァージルは、女性が苦手だったり、手袋をしないと基本触ることができないという一種の心の病とも言うべきものにかかっている。
クレアも広場恐怖症という深刻な病にかかっており、長年引きこもりをしており、ヴァージルが何度も面会しようとしても会ってくれない…
最初は、ヴァージルも広場恐怖症ということを知らなかったため、そんな無礼なクレアにキレていたが、使用人やクレア本人と話すうちに様々な事がわかっていき、ヴァージル自身も興味をそそられていっていた。
その証拠に徐々にクレアの身辺について聞きまくっていたり、仕事中でもどこか手がつかなかったりしている。
やはり、共通点というのは、苦手意識を克服させるのであろうと思わされた。
因みにおっ〇いがもろにでるシーンがあるので、ある種眼福だ!!
映画.com鑑定士と顔のない依頼人の作品情報より引用
(C)2012 Paco Cinematografica srl.
途中初心な恋愛にドキドキさせらた後、放心状態に陥る
共通点の多い2人に徐々に惹かれ合い、途中ドキドキなシーンがあったりとなんだかんだで歳の差のラブストーリーを展開していた。
だが、どこか気になる…ひっかかる点が多数あり、最初は、恋愛映画なのにどこか不思議な映画だなと感じていた。
そして、それは、急にやってくる。
たった…たった一つのシーンで視聴者である自分は、全てを悟った…
そして、ヴァージルと同じく放心状態になった。
何がどうなった!?というのは、出来れば、観て確かめてもらいたい。
そして、怒涛のラスト20分見入ること間違いなし!
観ながら、過去のシーンを思い返しつつ、視聴したみんなは何を思うのか…
自分は、下記の結末にどう思ったか書いています。
流石に、ネタバレ一切なしで、それを書くのは難しかったので、ネタバレありとして書かせてもらいました。
観終わって、気になった方は、是非観てみて下さい。
もしかしたら、新たな発見に気づくかもしれません。
余談、裏話…
映画.com鑑定士と顔のない依頼人の作品情報より引用
(C)2012 Paco Cinematografica srl.
FVC映画ファンドからの提供を受けた Paco Cinematografica によって製作された。撮影は2012年4月30日にトリエステで始まり、その後フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州、ウィーン、南ティロルで5〜6週間かけて行われたのだとか。
結末~
映画.com鑑定士と顔のない依頼人の作品情報より引用
(C)2012 Paco Cinematografica srl.
キャストと主な説明
ヴァージル
(今作の主人公で鑑定士、詐欺られる)
ロバート
(機械職人で女ったらし、ヴァージルを騙してた)
クレア
(広間恐怖症という設定で、ヴァージルを誑かす)
ビリー
(ヴァージルと共犯して格安で絵画を買いはたいていた。ヴァージル騙す)
ヴァージルは、クレアたちに騙されており、自慢の収集物を全て盗まれてしまった
ヴァージルは、謎の多き顔の見えない依頼人ことクレアに惹かれていき、 恋をしてしまう。
ロバートという女ったらしに色々教えてもらいつつ、最後は、うまくクレアと結ばれることができた。(その間、ビリーにも相談)
ヴァージルは、クレアに自慢の品(女性の絵画の高価な作品)を見せてしまう。
ヴァージルがクレアと慎ましく暮らす為、鑑定士の仕事をこれで最後にしようと決め、最後の仕事を終え、帰ると何故かクレアの姿が見当たらない。
そして、クレアのお母さんの若い頃の写真を自慢のコレクションの部屋に飾るため、その部屋に入室すると、なんと絵画が一つ残らず無くなっていた。
その後、クレアの家を見に行き、向かいの喫茶店に事情を聴きこむと、なんと小人病の女性がクレアが住んでいた家の家主だったのだ。
しかも、クレアは何度も外に外出しているとのこと。
ロバートの店を訪れると、そこはもぬけの殻で、車の中には発信機…唯一残された絵画(クレアのお母さんの若い頃の絵画と言っていた作品)の裏には、「親愛と感謝をこめて」と描いたビリー著名の名があった。
※途中途中施設での映像もあることから、最後は廃人のような感じになり、施設に入った模様
最後は、自分が騙されたと信じることが出来ず、クレアが話していた思い出の飲食店で一人食事をするのであった…
復讐と思った本当の考察
ビリーを覚えているだろうか?
ヴァージルと共謀して絵画を破格の値段で買いたたいていた白髪の老人だ。
彼は、絵描きと言っているシーンがいくつかあるのだが、ヴァージルは、彼を認めていなかった。
ヴァージル曰く彼は絵が一流ても内なる神秘性が欠けているといったのだ。
その時の顔は、最初見た時は特に気にはならなかったが、再度観なおしたら、引き攣った表情に見えてくるのが不思議なものだ。
そう、ビリーはヴァージルに積年恨み…自分の絵の才能を認めてもらえなかったという言わば八つ当たりに近い復讐をしてやったのだ。
そのことから、本当の主犯格は、クレアではない…ビリーだと考察する
クレアもロバートもビリーの協力者であり、ロバートの恋人の女性すらも協力者の可能性すらあったのだ。
ただ単に大どんでん返し映画ではない…そう見せかけた壮絶な復讐劇としか見えてこなかったのが、正直な感想でした。
それと同時に、ある種ヴァージル自身は、一生忘れることのできない恋愛をし、ビリーは、復讐を果たした上、たくさんの有名絵画をゲットできた…ある種のハッピーエンドともいえる作品でしたね。
人によって大きく感想が変わるのではないかという思いもあるこの作品。
ひとによっては、ヴァージルが生涯かけて集めた作品を盗んで廃人にしてしまった最悪な詐欺師どもが不快という印象を受ける人やただ単に凄いどんでん返し映画だ!と感じる人もいるでしょう。
※なぜ、ここで書いたかというと、壮絶なネタバレになってしまうのでここで書くしかなかったんです