色んなジャンルを詰め合わせたメッセージ性のある映画…Netflix映画アトランティック(感想)
ネットフリックス公式サイトの時の面影の作品情報より引用
(C)2019 Atlantics Netflix.All Rights Reserved
なんとなく気になってマイリストに入っていた映画。
思いの外メッセージが強く、不思議な映画であった。
ラブロマンスから始まり、サスペンスにホラーと色んなジャンルに移り変わる。
その本質は、とあるセネガルの社会問題を訴えているんだ…
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キャスト
ママ・ビネタ・サネ
アマドゥ・エムボウ
イブラヒマ・トラオレ
ニコル・スーグー
アミナ・ケイン
マリアマ・ガッサマ
クンバ・ディエング
イブラヒマ・エムバイェ
ディアンコ・センベーヌ
あらすじ~
裕福な男性との結婚を控えながら、秘密の恋に身を焦がすエイダを襲った大きな悲しみ。
愛しい人にもう一度会いたいと思い続ける彼女の願いは、思わぬ形で現実となる。
ネットフリックス公式サイトのアトランティックの作品紹介、解説欄より引用
ATLANTICS Trailer (2019) Netflix
原題、Atlantics
上映時間、106分
監督
マティ・ディオプ
配給、ネットフリックス
ストーリー…6/10
キャスト…5/10
個人的評価…6/10
受賞歴
第72回 カンヌ国際映画祭(2019年)
受賞
コンペティション部門グランプリ
マティ・ディオプ
出品
コンペティション部門出品作品
マティ・ディオプ
一文感想 ↓
わかりづらいがよく見ると深い作品…まぁまぁな映画。
見終わった率直な感想は、とってもわかりづらい。
話の展開やジャンルの切り替わりなど
随所随所のことについて説明がしっかりとなされていない。
その後の言葉の端はしで予想し、解釈するしかない映画だ。
正直すっごい疲れてしまう。
この点でちょっと評価を下げたところがある。
ただこの映画凄いのがラブロマンスとサスペンス、ホラーと色んなジャンルに切り替わり、とっ散らかしているように思えて言いたいことの本質は、変わらない。
表面上は、主人公の女性の一途な恋だが、裏を返せば貧富の差の深刻な社会問題が浮き彫りとなっている。
随所随所に社会問題を臭わせるところがありながらも、女性の一途さを表現しているあたり、意外と綺麗にまとまっているのかもしれない。
因みに監督マティ・ディオプさんは、初めて黒人女性監督としてカンヌ国際映画祭で受賞したらしいです。
良くも悪くもセネガルの街並みと裏テーマの社会問題。
この作品の根本的に伝えたいものがセネガルの社会問題についてで、それが貧富の差。
色んなシーンを使ってこのことをメッセージとして伝えているように感じた。
3つのジャンルをぶち込んでくるとは、思わなんだ。。
ただ…フワッとした表現が多いから、白黒ハッキリしてほしい人にはイラっとする事だろう。
インディーズ映画を観たいという方は特にオススメだ!
他の人のレビューだと…
フィルマークス 3.6
映画.com 3.6
今までにないジャンル!や観たことないジャンルって意見がチラホラある。
ドはまりする人はかなりの高評価を出している印象。
低評価は、良く分からないって意見があり、少数派でした。
高評価の意見としては…
今までにないジャンル
低評価の意見としては…
よくわからない
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下記詳しい感想 ↓
どんな映画?)セネガルが舞台のラブロマンス、サスペンス?ホラー!?作品。
表面的なジャンル分けで言ったらヒューマンドラマってことでいいかと思われる。
一人のセネガル人女性の様々な模様が描かれているんだが、ラブロマンス的な要素がそれなりに多い。
途中サスペンス的な展開に急に切り替わり…
その次はホラー的な要素も盛り込み始める。
箱に入った商品に例えるなら…
大元の箱はヒューマンドラマだが、中身はラブロマンスとサスペンスとホラー。
そして、更に中身の原材料はセネガルの社会問題といったイメージ。
これが一番しっくりくる。
意外と奥深い作品なんだよね。
中身は社会問題を提起したものなんだが、その詳細は金持ち階級と貧困層の差別的なもの。
それが大元の社会問題となっていて、セネガルの嘘偽りない景色にその片鱗を混ぜている。
ぱっと見凄い意味の分からんとっちらかした作品に感じてしまうかもしれない。
だが、深く中身を覗いてみると、意外にも一つの線として繋がっている不思議な作品だ。
良くも悪くもセネガルの街並みと裏テーマの社会問題。
セネガルってどんな街って言われたらイマイチよく分からないと思う。
自分も凄い暑くてそこそこ貧しい国ってイメージしかない。
映画を楽しむ上で特にセネガルの事を知っていないといけないかと言われれば特にはない。
なんとなくの場所を知っておいてもらえれば良いくらい。
海に面しているアフリカ大陸の国で、緯度はキューバと大体おんなじくらい。
経度は、アイスランドとおんなじくらいの場所。
まぁ、詳しくは地図を見てもらえればって感じ。
あんまりおっきくない国だ。
とここまでセネガルのイメージについて何故か淡々と書いてきた。
その理由は、この作品の根本的に伝えたいものがセネガルの社会問題についてだからだ。
それが貧富の差。
映画の冒頭では、賃金3、4ヶ月未払いで暴動を起こしている労働者の姿がある。
なかなか今の日本じゃありえない話。
社長さんはどこか旅行か何かに行っているらしい。
良いお身分だ。
映画の中盤では、自宅も出てくるんだが、すっごい豪邸。
他の労働者は、借金して食い繋いでいるというのに…
何気ないカットの街並みも貧富の差を伺わせるシーンがちょくちょくある。
ハエが飛んでいたり、貧困層の住む家がかなり汚くボロかったりと。
何気ないシーンにもしっかりと貧富の差を表現している。
ただ…映画の展開やオチ的には、大々的に社会問題を謳ってはいない。
これがとても不思議。
一人の少女目線でラブロマンス的な一途な恋を伝えているようにも思える。
この点は、とても不思議で深いなって思った。
3つのジャンルをぶち込んでくるとは、思わなんだ。。
ラブロマンスにサスペンス、ホラーの3種類を詰め込んだこの作品。
2時間もない尺に3つのジャンルをぶち込むんだ。
なかなか凄いと思う。
ただ…フワッとした表現が多いから、白黒ハッキリしてほしい人にはイラっとする事だろう。
ジャンルが移り変わる時がかなり急なんだ。
特に説明もなく移り変わり、詳しい解説もないまま次に進む。
ホラー的展開も結構わかりづらかった。
意外と疲れる映画だったね。
ネタバレ感想
下記の[表示]内に隠しております。
主人公に最後の別れを言いに言ったスレイマン。
みんなスレイマンを見たって言っているけど、スレイマンは海での事故で死んだこととなっている。
じゃあなんでみんなスレイマンを見たって言ってんだと思ったら…
幽霊になって、警官に取り憑いていたからだ。
主人公以外にスポットが当てられたとある警官。
夜な夜な意識がないのは、スレイマンが憑依されていたからだ。
そして、最後にスレイマンは主人公にあいに行き、別れを言う。
すっごいラブロマンス的な終わり方をしている。
一方で賃金未払い男は、女性に憑依した労働者達によりいじめられていた。
色々とホラー的要素もありつつ、終わり方は切ないラブロマンス。
とっても印象に残る映画でした。