少年院にマフィア紛いな友達と暴力と優しさが合さった台湾映画…ひとつの太陽(感想、結末)
(更新日: 2021/01/01)
Netflix公式サイトのひとつの太陽の作品情報より引用
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キャスト
チェン・イウェン
サマンサ・コ
ウ・チエン・ホ
リュ・クアンティン
あらすじ~
弟のアーフーは、悪友と共にとある男の腕を切り落としてしまった。
それが速攻でバレて、少年院に送られることになるが、アーフーは主犯じゃないから、刑期は短くすんだ。
それから、弟のアーフーと兄のアーウェイ、その家族たちが色んな災難に遭っていくのであった…
解説
2019年・第32回東京国際映画祭「ワールド・フォーカス」部門上映作品。
映画.comのひとつの太陽の作品紹介、解説欄より引用
『ひとつの太陽』予告編 | A Sun - Trailer HD
原題、A sun
上映時間、156分
監督
チョン・モンホン
配給、ネットフリックス
ストーリー…9/10
キャスト…6/10
感動度…2/6
個人的評価…9/10
第56回ゴールデンホース賞
金馬奨最優秀主演男優賞
金馬奨最優秀助演男優賞
金馬奨最優秀作品賞
金馬奨最優秀監督賞
金馬奨最優秀編集賞
一文感想 ↓
ぐれた弟と優秀な兄の家庭の波乱万丈のドラマ映画…面白い映画。
ネットフリックスの台湾映画のドラマ映画。
2時間越えながらも終始衝撃的な展開やら重たい展開、ちょっと温まる展開など色んな感情が混ざり合って飽きずに観ることができた。
それらの展開が上手い具合に繋がっていて、ストーリー展開も上手いと感じて評価9にちょっとした感動もあり、面白い映画だった。
苦難に次ぐ苦難…試される家族の絆に見入った。
お金にアーフーの人間関係、家族間の亀裂などこれでもかってくらい色んな事がでてくる。
これらを不器用ながらも、必死に乗り越えていこうとする姿には、見入った。
全ての出来事が上手く繋がっていて、ストーリー展開がうまい。
Netflix映画の先に愛したひとでもそうだが、台湾映画はストーリーの作り方、繋げ方がめちゃ上手く感じるんですよ。
この作品2時間越えがあっという間に過ぎた印象でしたね。
因みにグロいシーンは、最初の腕が切り落とされるシーンくらいでしたね。
兄の気持ちは、人それぞれ違う意見が出そうで、面白い。
兄の気持ちを色んな解釈ができるようにできているのはとても面白いですね。
こういうところが高評価のポイントでした。
面白いドラマ映画を観たいという方は特にオススメだ!
他の人のレビューだと…
フィルマークス 3.6
映画.com 3.5
評価は、普通かそれよりちょっと高いくらいですね。
映画.comにはレビューが無かったですが、フィルマークスには10個ほどありましたね。
レビュー書いている人はみんな高評価よりで不幸な展開と最後の感動のことについて書いている人が多数いました。
高評価の意見としては…
ラストの終わらせ方が良かった、台湾の街並みがよかったなどの意見がありました。
低評価の意見としては…
音楽がセンチメンタルすぎる印象を受ける、ちょっと長すぎた、人物描写がふわっとしすぎていたなどがありました。
下記詳しい感想 ↓
苦難に次ぐ苦難…試される家族の絆に見入った。
弟のアーフーが悪友と共に事件を起こしてしまったことをきっかけに様々なトラブルが舞い込んでくる。
お金にアーフーの人間関係、家族間の亀裂などこれでもかってくらい色んな事がでてくる。
これらを不器用ながらも、必死に乗り越えていこうとする姿には、見入った。
この家族は、兄さんがいたからこそ乗り越えられた感がある。
そんな兄の愛情に心温まりながらも、唐突な展開で衝撃的なことがおこり、それがきっかけで家族が団結しようとする。
父親の不器用さがなんとももどかしく、アーフーの必死に生きようとする姿は、見ていて応援したくなった…
全ての出来事が上手く繋がっていて、ストーリー展開がうまい。
Netflix映画の先に愛したひとでもそうだが、台湾映画はストーリーの作り方、繋げ方がめちゃ上手く感じるんですよ。
話の流れも唐突な手首切り落として、犯罪を犯すアーフーの意味の分からんグロいシーンから始まる。
あ、グロいシーンはこのシーンくらいしかないです。
そこから、さまざまな問題に直面してこっからどうなるかなって見ていたら、突如中盤辺りの衝撃的展開。
そこから、アーフーたち家族の奮闘が始まり、最初の悪友の存在や事件、兄の行動まで直接的に出てきた訳ではないが、間接的に繋がっていく感じは、後半から退屈せずに観れてしまう程。
この作品2時間越えがあっという間に過ぎた印象でしたね。
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兄の気持ちは、人それぞれ違う意見が出そうで、面白い。
この部分は、映画内で語られてるわけではなく、ヒントみたいな感じで出てくるだけ。
こういうこうなんじゃないか?とかあんなこと考えてたのかなとか考察する余地を与えるストーリー作りは、そうそうできるものじゃない。
しっかりストーリーが練られている証拠だと感じましたね。
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ネタバレ感想
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兄は、弟のアーフーの為に自殺したのではないか。
兄は、家の整理をしてから飛び降り自殺した。
その前にアーフーとどうせ奥さんのシャオミー(この時は、まだ奥さんじゃない)に会えねぇじゃねぇかと言い争っていた。
そんな前置きぐあるから、奥さんのシャオミーと会わせる為に自殺したんじゃないかと思ってしまった。
他にもまだこれが自殺の原因?と思われる点がある。
兄は心が優しいってことをかなりアピールしてましたね。
そんなアーフーは、父からよく思われてないことは分かってたみたいです。
実際兄が死んだ時にそんな事を言ってた。
兄ばかりちやほやされ、もてはやされてる。
そんな兄…医大に落ちても諦めず、優しい兄が嫌いだと。
どこか、アーフーは兄に嫉妬していたんですね。
それを察してか…弟のアーフーを更生する為、家族に認めさせる為に自殺したんじゃないかって思います。
現に父の夢に出てきたりしてるんです。
ちょっとウルッときてしまいました。
最後に兄はただ単に両親の期待が重かったんじゃないか。
そんなことを臭わせることがありましたね。
兄が仲よかった女性に死ぬ前に送ったであろうメール。
そのメールには、太陽の光のことが書いてあり、何処か期待に耐えられないと揶揄できそうな内容でした。
太陽は、ずっと照らしていなければならない。
これが親の期待という重荷。
やっと日陰を見つけた。
自殺し、弟と家族を仲直りさせ、自分を過去の人として思い出として家族の影となること。
そんなふうに捉えることが出来て、観てるこっちは、考察という沼にひきづりこまれちゃいました。
優しき兄が何で自殺したかは、詳しく描かれてません。
詳しく描かれてなかったからこそ、自分はこの高評価を押した。
こんなに映画のひとつのことに対し考察できるんだもん。
映画を観た後も楽しめる点は、かなり評価高いですね。
ひとつの太陽の意味を考察。
兄が死ぬまで、ずっと弟のアーフーを蔑んできた。
子供は一人だと。
だが、兄が自殺してから、兄が導くようにアーフーを気にかけるようになった。
最終的には、アーフーが唯一の息子に…
ひとつの太陽とは、家族にとっての太陽…子供のことで、優しき兄が弟のアーフーに家族のたったひとつの大切な太陽にしてあげたということなんじゃないか。
こんなの自分の考察だけど、優しき兄のことを考えるとこうなんじゃないかと思わざるおえない。
子供を下ろしていたら、評価が変わっていたかもしれない。
アーフーは、彼女を妊娠させてしまっていました。
もし、あそこで下ろしていたら、評価は下がっていたと思う。
この作品は、家族をテーマにしている点があり、思いやりに溢れてる。
それなのに、子供を下ろしちゃうと思いやりのおの字もなくなっちゃいますよね。
それに子供を下ろして悲しむ姿なんて観たくない。
父が悪友を殺したのがかなり衝撃的。
父が子供のアーフーの為にあの悪い友達を轢き、石で殴り殺す。
かなり衝撃的でどこかブラックな部分もあるんです。
観ててビックリしてしまいましたね。
兄が唐突に自殺したくらいビックリしちゃいました。
最後のシーンは、考え深い。
最後のシーンは、アーフーが母を乗せて盗んだ?借りた?チャリで走り出します。
昔は、母がチャリを漕ぐ側で子供が後ろにいる側のシーンがありましたね。
なんだろう、昔の仲のいい家族に戻ったよって言ってるようなラストで、個人的にはハッピーエンドなんじゃないかと感じましたね。
とってもいいラストだなって感じました。
結末~
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登場人物と簡単な説明
アーフー(やさぐれた弟で、少年院から出所後、子供と妻と一緒に頑張って生活している)
アーウェン(アーフーの兄で自殺してしまった人。心優しい兄)
アーフーの悪友が突如姿を消したのは…父親が殺したから
アーフーは、悪友とともにある少年(アーフーをいじめていたっぽい)を襲い、悪友が腕を切り落としてしまったころから、2人とも少年院行になる。
その間、アーフーの恋人が妊娠し、出産。
兄が自殺し、妊娠前にアーフーの恋人と葬式で会う事ができたり、悪友の親戚から家族が慰謝料の催促をうながされたりして、波乱ばかりだった。
アーフーが出所する前に恋人と結婚。
アーフー出所後はしばらく家にいるも父と話すことなく、父は会社に泊まって家に帰らなくなる。
そんな父は、兄のアーウェンの夢を見て、促されるようにアーフーと会い、仲直り?する。
アーフーの家族が家を出て、暮らし始めた矢先、悪友が会いに来て仕事の手伝いをするように頼まれる。
事務所を襲ったりとマフィア紛いなことばかりをやり、とある場所でリュックに入ったかねを受け取る仕事をしたとき、突如悪友が姿を消す。
数日たち、アーフーは拉致られ、お金を返せと言われて返し、悪友のことを聞くと死んだと言われた。
アーフーは、高速のど真ん中におろされ、走って帰った。
場面は変わり、アーフーの父母が兄アーウェンの墓参りの帰りに山に登る。
その頂上で、父はアーフーをこっそり監視し、悪友に悪いことをさせてないか監視していた。(事務所を襲ったニュースを見て、あれはアーフーではないかと感じたから)そして、アーフーがリュックに入った金をとりに行く仕事をしている時、父は悪友を後ろからひき、しげみの中で岩で殴り殺したと告白。
その後母は、アーフーと共にちょっと借りた自転車で散歩していったのだった。