差別を家政婦目線で描いた感動作…ヘルプ~心をつなぐストーリー~(感想、結末、裏話)
映画.comヘルプ~心をつなぐストーリー~の作品情報より引用
(C)2011 DreamWorks II Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.
キャスト
ユージニア・"スキーター"・フェラン
エイビリーン・クラーク
ミニー・ジャクソン
ヒリー・ホルブルック
シーリア・フット
シャーロット・フェラン
ウォルターズ夫人
コンスタンティン・ジェファーソン
あらすじ~
1960年代前半。大学を卒業したユージニア(愛称スキーター)はライターを志し、故郷のミシシッピ州ジャクソンに戻った。
故郷の友人たちは皆、結婚、出産をしており、家事や育児を黒人メイドたちに任せきった気楽な生活を送っている。
友人の一人ヒリーは、病気がうつると信じ込んでメイドのトイレを屋外に作るべきだと主張する。
スキーターは友人たちの黒人メイドに対する態度に嫌悪感を覚えるのであった…
ストーリー…8/10
キャスト…9/10
個人的評価…9/10
差別を題材とした感想記事)
感想評価)グリーンブック…人種差別の現実が見え隠れしている - 映画の部屋
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一文感想 ↓
人種差別を家政婦目線で描いており、切なさや後悔が残る…面白い映画
まず最初に言いたいのは…この映画は、良作だ。
正直言って面白かった。
そんなに?と思うだろうが、その理由の一つ目は…
人種差別という重たい映画を家政婦(HELP)目線で伝えた面白い設定 。
舞台は、1960年代前半のミシシッピ州という南部の地域。
この時代は、黒人差別がかなり酷い時期で、とくに南部はとりわけ酷い。
その舞台に家政婦という当時は、それが黒人がやるのが当たり前と思ってたらしいのだが、その家政婦の扱いは酷いもの。
その家政婦にスポットを当てたという設定は、何処か重たいが、面白い設定だ。
その良い設定に加え、この作品を良作に押し上げたのは、役者の抜群の演技力だ
ヒリーことブライス・ダラス・ハワードの最高の悪役っぷりにヴィオラとオクタヴィアの抗う黒人家政婦の演技にエマストーンの演技にとどれも最高かな。
特に印象に残ったシーンが…シシリータイソンとシャーロット・フェランの最後の別れ際の目線の演技はさすがと言うべきかな。
鳥肌がたつレベルだ。
そして最後に…
このラストをどう読み解く?人によって色々な意見が出そうな面白いラストという事だ。
自分個人的としては、スッキリする部分もあるし、何処か切なく、悲しさも残る一風変わったラストだ。
なかなか面白い終わり方をするものだ。
心温まるコメディを観たいという方、可愛らしいくまさんの映画を観たいという方は特にオススメだ!
他の人のレビューだと…
かなりの高評価でした。
高評価の理由としては、
社会的意義だったり、弱い立場からの目線で伝えて感動したこと、泣けるということが多かった。
低評価は殆ど見当たらなかった。
強いていてば、主演のエマストーンの黒人を助ける意思が弱いのが残念だったということだ。
個人的には、低評価の意見としては、思い返してみればそうだなぁと感じた。
高評価の意見には、自分も同感だ。
いわば子供がやっているいじめを大きくなった大人がやっているという事。
悲しくなってきますねぇ…
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下記詳しい感想 ↓
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人種差別とHELP目線という面白い設定
舞台は、1960年代前半のミシシッピ州という南部の地域で、この時代は、黒人差別がかなり酷い時期で、とくに南部はとりわけ酷い。
グリーンブックでもそうだったが、北部では、それ程差別というのが緩和されてきても南部ではゴリゴリ差別が行われていた。
その舞台に家政婦という当時は、それが黒人がやるのが当たり前と思ってたらしいのだが、その家政婦の扱いは酷いもの。
この映画では、その不当な扱いを受ける家政婦の物語が語られており、実際どういった事が起こっていたのかというのがわかる。
まぁ、この映画は実話を元にしていないので、盛っていたりする部分もあるのだろうが…
それにしても、その家政婦にスポットを当てたという設定は、何処か重たいが、面白い設定だ。
何処が面白いの?というと、こういった映画だと差別撤廃運動の主導者を主人公にしたりするものだ。
だが、今作は、エマストーンが主演で、その役柄は白人の裕福な家庭育ちのいわばお嬢様。
そのお嬢様が自分の育ちに疑問を覚えており、黒人の家政婦に母親の面影(家政婦にずっとお世話をしてもらって、いわば家政婦がお母さん的な感じだった)を重ねていたのだ。
こんな感じで昔の社会問題を立場が低い目線で…差別する側とされる側の目線が一緒に描かれる設定というのは、どこか新鮮で面白いのだ。
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役者の抜群の演技力に圧巻!
特に凄いと思ったのが…
ヒリーことブライス・ダラス・ハワードの最高の悪役っぷりだ。
あの悪役なくして、この映画は成り立たないのではと思わせる程に良い感じの悪役だ。
スキーターと同じように色々な複雑な過去がありそうな雰囲気でいて、スキーターとは真逆な雰囲気。
それと、ヴィオラとオクタヴィアの抗う黒人家政婦の演技にエマストーンの演技にとどれも最高かなと思わせるものだった。
特に印象に残ったシーンが…シシリータイソンとシャーロット・フェランの最後の別れ際の目線の演技はさすがと言うべきかな。
どうなったかの結果を知った時、あの目線でのやり取りの真意が分かった気がする。
それが、分かった時、鳥肌がたつレベルだった!
お互い嫌いではないというのは、なんとなくわかる。
でも、立場上しかたないことが、お互いに分かっているためああいう結末に至ってしまった。
この話は、結末の最後に書いてあるので、気になった人は観てみては(ネタバレですので注意)
映画.comヘルプ~心をつなぐストーリー~の作品情報より引用
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このラストをどう読み解くか…人によって色々な意見が出そうなラストは、正直面白い!
自分個人的としては、スッキリする部分もあるし、何処か切なく、悲しさも残る一風変わったラストだ。
切なくなるというのは、ヒリーの心情だったり、他大勢の取り巻き連中だ。
悲しさというのは、スキーターの心情…家政婦のコンスタンティンの事だったり、母親との事。
スッキリした部分というのは、ヒリーの事だ。
正直、ミニーがヒリーにしたことは最高にスッキリした!
エイビリーンの最後にミニーに言い放ったことも、なかなかスッキリした。
こう思い返してみると、スッキリした気持ちが大半で、何処か切ない、悲しい部分も見え隠れするという…
なかなか面白い終わり方をするものだ。
余談、裏話…
映画.comヘルプ~心をつなぐストーリー~の作品情報より引用
(C)2011 DreamWorks II Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.
キャスリン・ストケットの小説『ヘルプ 心がつなぐストーリー』が原作です。
映画の一部は、本物のジャクソンだけでなく、クラークスデールとグリーンヴィルでも撮られたとのこと。
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ネタバレ感想
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コンスタンティンは、スキーターを親代わりとしてずっと育ててきた。
スキーターが帰ってきた時にはコンスタンティンはいなく、どこへ行ったか聞いても答えてくれない。
物語中盤~終盤にかけて話されています。
スキーターの母親がとある会の会員に任命され、家に会員たちを呼んだ時、家政婦のコンスタンティンは、もう歳で動きが鈍くなっていた。
その娘がスキーターの家に入ってきたが、今は会員たちと食事中…
裏から入れるようにコンスタンティンの娘に言うが、いう事を聞かずにそのまま入ってきてしまう。
そして、会員の会長らしき人が激怒。
そのままにしておいていいのかということでキレており、仕方なく家政婦コンスタンティンをその場でクビにした。
その後、コンスタンティンの家にいくも、もう出て行ってしまい、後になって兄に言って、コンスタンティンを呼び戻しに行くが、もうすでに病気?か何か(なんで死んだかはわからない)で死んでしまっていた。
結末~
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HELPという本を出版し大成功。スキーターはNYへ行くこととなる。
スキーターがHELPという黒人のメイドの本音の本を出版し、話題になる。
だが、ヒリーやスキーター家の周りの出来事まで書かれていたため、誰が出版したか分かってしまった。
アフリカのチャリティーの会のオークションにて、シーリアフットが誤解を解くため、ヒリーに話かけるが、新たな誤解を招き、シーリアは途中吐いてしまったりする。
その後、ミニーは、今の主人のシーリアフットに本当の事(ヒリーの家のトイレを勝手に使ったが為解雇された腹いせにパイを送ったが、それは自分の糞入りのパイ。それを美味しい美味しいと言って食べるヒリーに伝えて、一泡吹かせた話)を打ち明けた。
その後、スキーターの元にもヒリーがやってきて、訴えるだの色々言ってきたが、スキーターの母親が追い返した。
その後、スキーターはNY行きをミニー達が心配だという理由で、断念しようとしたが、ミニー達に行くよう説得され、行くこととなる。
ミニーは今の雇い主のジョニーフットと出くわしてしまい、殺されると勘違いしてしまうが、ジョニーは、実は全て知っていた(シーリアがコッソリミニーを雇っていた事)。
最初のフライドチキンや豆のサラダが出てきた時点で分かっていたのだそうだ。
そして、ミニーは、シーリアの手作りの料理を食べて、ずっとここで働かないかと誘われ快諾する。
エイビリーンもヒリーにいびられて、あわや逮捕(銀食器を盗んだという濡れ衣で逮捕されそうになる)されそうになったが、ヒリーにそんないびってばかりで疲れないのかと確信めいたことを言って反撃し、事なきを得るのであった…